令和の時代における価値とは

昭和と平成を経て令和になった今、世の中の価値観が大きく変わろうとしています。そんなことについて、最近考えたこと、調べたことをまとめてみました。

【令和の時代における価値】

昭和の時代は人々の理想と課題が明確

三種の神器（テレビ、冷蔵庫、洗濯機）から始まり、自動車、エアコン、ビデオデッキ等々、 昭和の “豊かの定義” “豊かの象徴” “そうありたい姿” は “モノ” を得る又は所有することでした。

企業は人々の課題、問題を解決するのが比較的に容易でした。モノを作って与えればよいのです。

いつの時代も希少性こそが価値

モノに価値があるのではなく、モノが希少だったからモノに価値があっただけです。

“希少性 = 価値“ の物差しで測った時、今の世はモノに溢れ、価格も安価で、スペックと品質に大きな差異もありません。モノの希少性はなくなり、価値は急速になくなっています。

人々はモノを得ることが問題ではなくなり、企業はモノを作って提供しても問題解決にはなりません。今後は別の問題を探すことが求められ、新たな問題を見つけた者が勝者となります。

課題、問題とは何か

企業の役割と存在価値は人々の問題を解決すること。

ここまでは誰でもわかることですが、では、問題とは何か、問題とは ”現状“ と ”そうありたい姿“ の差です。見える簡単な問題は既に多くの企業努力により解決され、令和時代の問題は見えないところに存在し ”そうありたい姿“ を見つけることが困難です。

令和の ”そうありたい姿“ への鍵となるのは “モノ” ではない “スペック” でもない ”美” だと思います。ここでいう “美” とは、心を魅了すること。ワクワクすること。かっこいいと思うこと。ステキだと思うこと。

しかし、「それは何か」と尋ねても人々にはわかりません。誰かに見つけて欲しいのです。

人々は何が豊かで、何が幸福か ”そうありたい姿“ そのサンプルを誰かに提示して欲しいのです。共感でき、心を魅了され、ワクワクして、かっこいい、ステキだと思うことに対価を支払うのです。

一流と優秀の定義

2007年頃まで、日本の携帯電話業界、デジタルカメラ業界は世界で一流でした。

超一流の日本メーカが優秀な人材と豊富な資金を投じて、マーケティングで問題と正解を追求し、スペックを追求し、技術を結集して作り上げた携帯電話の市場は、2007年米国アップルのiPhoneが登場すると、世界の携帯電話市場、デジタルカメラ市場は、あっという間に取られ正にボロ負けでした。

私たちはこの現実を素直に受け入れ、正しく理解することが求められているのではないでしょうか。今までの “一流” と “優秀” の定義を見直す時が来たのではないでしょうか。

柔軟性と衝動性（心が動くことを素直に受け入れ行動する）

既にマーケティングでは問題と正解がわからない時代にどうやって問題と正解をみつけるのか。何が正解かは誰にもわかりませんが、一歩近づくにはまず、人々の “そうありたい姿” 理想から探る必要があります。

それには今までの常識に縛られない柔軟性と、心が動くことを素直に受け入れ行動する衝動性をもっと大切にする必要があるのではないでしょうか。柔軟と衝動で提案する “美” こそ、人々が共感を得ることができ、心を魅了し動かし、ワクワクさせ、かっこいい、ステキだと思ってもらうことができる。

そこから人々の “そうありたい姿” 理想が見えてくる。“現状” と “そうありたい姿” の差が問題、課題であり、見つけた者だけが問題を解決できるのです。

まとめ

心を魅了すること。ワクワクすること。かっこいいと思うこと。ステキだと思うこと。
令和の時代は、これらを世の人々に提案できる者が “一流” と “優秀” となるのではないでしょうか。