自分の労働力を売るなら付加価値を付けるべき

なぜ、自分の労働力を売るなら付加価値を付ける必要があるのか。

なぜなら、時間と労働力は有限であり、安売りするには惜しい大切な資源だからです。自分の労働力を商品として売る場合、自分の人生の時間も必ず一緒に売ることになります。

長生きする時代だからこそ、労働力の上手な活かし方を一緒に考えましょう。

長寿はそれだけコストがかかることを意味する

現在、医学の進歩と生活環境の向上で人の寿命が延びています。令和2年（2020年）の時点で、我が国の平均寿命は女性が87.7歳、男性が81.6歳で男女とも過去最高を更新しているそうです。

いろんなところで「人生100年時代」なんて言われていますよね。人が皆長寿でいられるのは、もちろん喜ばしいことなんですが、人間って、生きているだけでコストがかかっているってことも現実なんです。

今までは必要なかったコストが必要になってしまいました。例えば、今までより20年間長生きするなら、20年分の生活費をどうするか。年金？　貯蓄？　これ、問題ですよね。

人は誰もが生きるだけで、生活するだけ、おカネを使っています。おカネは生きるため、必ず必要なものということは皆が知るところですが、

おカネを得るためには、どうするのか？
一番最初に思いつくのが、労働力を売ることではないでしょうか。いわゆる「働く」がこれです。

では、8時間の労働力を売るだけではおカネが足りない場合は、どうするか？

更に多くの労働力を売ることを考えますか？残業とか、会社から帰ったらコンビニやファミレスでバイトするとかですか？

若い時はいいが、年齢を重ねた後はどうするか？　自分が70歳を過ぎても生活費のために働かなくてはいけないことを想像できますか？

寿命が延びて、その分増ていく ”生きるコスト”　を　”労働力を売る”　ことだけで解決しょうとすることに限界があるはずです。人生の限られた時間を労働力として売っていること、これをもう一度考え直す必要があると思いませんか。

人にとって、時間も労働力も有限な資産です、それを理解していれば、本来安売りはできないはず、

ではどうするか？

労働力を売るなら付加価値を付けるべき

もし、収入の主な柱が労働力のような有限なものを売る場合、絶対にしてはいけないことがあります。

それは、”すぐに取替が効く労働力をそのまま売る” これは もったいない のでやめましょう。

”すぐに取替が効く労働力をそのまま売る”　とはどういうことか。

付加価値がついていない、若しくは相対的に高くない付加価値をつけただけの労働力のことです。

付加価値とは何か

例えば、
極々一般的な ＜水 200ml＞ を街中で1万円で売ることはできそうですか？

相当難しいですよね。

では、街中ではなく、砂漠の真ん中ならどうですか？
僕は売れそうな気がします。

では、場所を変えずに街中で、＜水200ml＞を1万円で売るにはどうすればよいか？

一緒に考えてみましょう。

例えば、
水に香料を入れ、ブランドをつけ、大々的にプロモーションすれば、１万円でも売れるはずです。有名ブランドの香水は原料のほとんどが水と少々の香料です。それを高値で売っています。多くの人がこれを買い、喜んで使っています。

その場所、その環境において希少価値が高いモノ、コト、知識を加えること、これが付加価値の考え方です。

付加価値を付けずにそのまま安売りすることが如何に もったいない ことか、もうお気づきですよね。何かを売る時は、必ず付加価値を付けて売る。それが、有限な労働力、時間ならば尚更です。

労働力において、付加価値を付けるとは何か

では労働力において、付加価値を付けるとは、具体的にはどういうことか。

「他の人では成し得ないこと」
まあ、これは最高レベルですが、僕も含めて一般的にはなかなか難しいことですよね。

では、これはどうですか？

「他の人でも成し得るが、数が限定的である」
これならできそうですよね。是非、これを目指しましょう。

付加価値を考える

付加価値は大きく分けて二種類あります。

1. 評価が困難な付加価値
2. 評価が容易な付加価値

ひとつずつ説明していきます。

評価が困難な付加価値

まず、少々評価が難しいものは、
例えば、人格、向上心、自信、経験値、会話力、文章力とかでしょうか。

これは、すべてがとても大事な要素で、備わっていれば、人生も、仕事も良い方向に向くのは間違いありませんが、評価が難しい。
少なくとも、次項で挙げる項目よりは見えづらいはずです。

人は皆「自分勝手」で「自己中心」です。世の中の人は他人に時間を割くことを本当に嫌がります。

あなたの「良いところ」「素晴らしいところ」沢山あるはずですが、時間をかけて評価をしてはくれません。

ではどうするのか。

わかりやすい魅力、評価のしやすいポイントを付加価値にするしかありません。次に評価し易い付加価値を説明します。

評価が容易な付加価値

例えば、こういった項目とかでしょうか。

• 資格
• 専門知識（特殊スキル）
• 言語（語学）
• 身体的特徴

資格

医師、弁護士、パイロットなど、高収入の代表選手が揃うこのような仕事は該当の資格がなければ、職業にできません。非常に分かり易く、評価が容易な付加価値といえます。

専門知識（特殊スキル）

言語（語学）も専門知識に入るかもしれませんが、この項目では言語（語学）以外とします。先進技術の専門家、コンピューター、ネットワークなどのエンジニア、各分野のデザイナーなど、この様な専門知識はほとんどが付加価値となり得ます。

言語（語学）

英語、中国語をはじめとする、話者の多い言語の習得者は言うまでもなく、多くの分野、場面で活躍できるチャンスに恵まれます。

身体的特徴

スポーツ選手などはもちろんトレーニングなど努力がとても大事ですが、身体的に恵まれている方が圧倒的に有利です。これは先天的な要素が多く左右しますが、評価の対象としては当然存在します。

しかし、だれでも恵まれた身体的特徴があるわけでもありませんよね。

次の項目を見てみてください。

意識するだけで、誰でも簡単に付加価値をアップできる

ルックスはある程度大きな評価ポイントといえます。カッコいい車とカッコよくない車、かわいい靴とかわいくない靴、どちらを選ぶかで考えてもわかりますが、できれば ”カッコいい方”、できれば ”かわいい方” を選びたいですよね。こんな評価も、人間に対してだけ例外なんてことはありません。

「カッコいい、かわいい」かどうかを決めるのは、選ぶ人の主観であり、一概にはわかりません。でも、ここは同じ世界で同じ時代に生きる者同士ですから、一定範囲内で共通する評価基準があるように思います。

しかし、生まれつきの部分よりも、意識的な部分で人に与える印象は大きく変わります。
汚いよりきれい（清潔）なほうがいい、横柄な行いをする人より礼儀を重んじる人のほうがいいに決まっています。

日々の意識と少々の努力次第で、人は清潔感が備わり、エレガントに見えるはず。こんな些細なことでも付加価値の差は大きく開きます。
これはもう、取り入れないと損しかありません。

まとめ

労働力は絶対に付加価値を付けて売ることを意識しましょう。
わかりやすく付加価値をつけるなら、資格、専門知識（特殊スキル）、言語（語学）、どれも簡単に短期間で身につくことではありませんが、ある程度、時間をかけて継続することができれば、ほとんどの場合、これらのどれかを習得できるはずです。

ここで大事なポイントは、好きでないことは長続きしませんので、自分の興味に合わせて習得するスキルを選び、磨き、伸ばすことを考えましょう。

きっと、あなただけの魅力で磨いたキラキラした付加価値がみつかるはずです。